メニュー

足が壊疽になる原因

[2023.08.01]

糖尿病になると足を切断する人がいるんですよね、と心配される患者様が多いです。しかし、現実には、それほど多いわけではありません。特に、日本人は、屋内で素足で生活される人が多いこともあり、靴文化の欧米人よりも足の切断率が低いといわれております。

糖尿病と診断され、HbA1c 7%前後でコントロールされている方では、まず足の切断という事態にはなりません。8-9%以上が続き、血糖コントロール未達成の状態が5年以上続きますと、糖尿病神経障害が出現し、足の痛覚低下という状態が生じるとされています。痛覚が低下しますと、足をぶつけたり、何か異物を踏んでしまったりしても気が付かない可能性があります。足の周りにはブドウ球菌などの非常に破壊力の強い細菌が多く、気が付いたら足が壊疽しており難治性になっていたという事態が生じます。感染症がコントロールできなければ、足の切断が必要になる場合があります。

当院では、足のしびれなどの症状がある場合、アキレス腱反射と振動覚検査を行っております。この2つが正常であれば、糖尿病神経障害の診断にはなりません。アキレス腱反射が消失しており、振動覚が低下している場合、神経障害の診断になり、その場合はフットケアが必要になります。

足の感覚低下が起きている方は、当院受診時に確認することはもちろんですが、ご自身でも、毎日入浴後に足の状態を確認してもらいます。すこしでも異常があれば、受診を勧めます。当院を受診して、皮膚科受診や形成外科受診が必要な場合、適切な医療機関を紹介します。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME