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血圧の話

診察室の血圧は、家で測っている血圧よりも高いのではないか、という方が多くいらっしゃいます。安静時の家での採血よりも診察室の血圧は高くなる傾向にありますので、月に1回の診察室での血圧だけで判断することは難しく、家庭での血圧測定も行うことが望ましいです。

人間の心臓は1秒間にだいたい1回脈打つものです。つまり、血圧は毎秒ごとに変化しております。1回目に測定した血圧と、2回目に測定した血圧が違うのは当たり前なので、1タイミングの血圧は2回測定した平均で記録する必要がありますし、その患者さんの血圧がどうか表現するには、1週間とか1か月の平均値で血圧を評価する必要があります。

血圧を絶対値で評価する言葉として、高血圧学会のガイドラインでは、4段階に区分しています。血圧が高い順に、高血圧、正常高値血圧、正常血圧、至適血圧です。高血圧は1度高血圧から3度高血圧まで段階がありますが、ここでは高血圧にまとめています。

高血圧は140/90mmHg以上、至適血圧は120/80mmHg未満と定義されています。正常血圧が下から2番目というのは患者さんにとってわかりにくいので、私は至適血圧を正常と考えて説明しています。

その間に、正常高値血圧(130/85mmHg以上)があり、正常血圧(120/80以上)があるとされておりますが、わかりにくいので、高血圧と正常の間として、まとめて境界型としましょう。先に述べたように、血圧は毎回変化するものですので、平均値に着目します。簡便に、上の血圧(収縮期血圧)だけをまずは問題にしましょう。普段測定している上の血圧の真ん中の値に注目して、この値が140以上なら高血圧、120以下であれば正常、その間は境界型ですよ、と説明しております。高血圧なら、薬物療法・減塩を、境界型なら、減塩だけを、正常ならば、今のところ大丈夫、塩分摂取量は特に減らす必要なし!ということができるのです。

一番大切なことは、高血圧の状態にある患者さんに、あなたは高血圧で、治療が必要です。とお伝えし、減塩をはじめとする食事療法に取り組む気持ちを固めてもらうことだと考えております。

血圧が気になる方は、血圧手帳を1週間つけていただき、クリニックに持参していただければ納得がゆくまでご説明いたします。高血圧かなと気になる方をお待ちしております。

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