帯状疱疹不活化ワクチン シングリックスについて
2023年7月1日から、世田谷区で帯状疱疹ワクチン助成が始まるのに合わせて、当院も指定医療機関に認定されました。当院で実施できるのは帯状疱疹不活化ワクチン シングリックスです。以下、詳細をご説明いたします。
帯状疱疹の症状
帯状疱疹は、50歳代から発症率が高くなり、80歳までに3人に一人が発症すると言われています。皮膚に神経痛のような痛みがおこり、ビリビリ、チクチクする痛みや焼けるような痛みが起こります。
帯状疱疹の原因
帯状疱疹は、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化により発症します。子供の頃にかかった水ぼうそうのウイルスが生涯にわたり神経節に潜伏しており、加齢に伴う免疫の低下などで、再び暴れ始め、皮膚と神経を攻撃します。帯状疱疹の発症率は50歳代から上昇し、その後ピークをむかえます。
シングリックスとは
50歳以上が対象の帯状疱疹を予防するワクチンで す。2ヶ月間隔で筋肉内に 2回接種する不活化ワクチンです。2020年1月より日本で接種が始まりました。帯状疱疹に対する予防効果は、50歳以上では 97.2%、 70歳以上では 89.8%、また帯状疱疹後神経痛に対する予防効果も 88.8%と報告されており、水痘生ワクチンよりも高い効果が期待できます。またこれら発症予防効果は少なくとも9年間経っても認められていることがわかっています。
当院でのシングリックス接種方法
接種対象者:接種日に世田谷区に住民票登録がある50歳以上の方
持ち物:患者様に送付される接種券はありません。住所が記載された身分証明書を必ずご持参ください。
費用:22,000円(税込)/1回 ※接種は計2回になります。)
【世田谷区からの費用助成について】
※シングリックスは 1 回につき10,000円(合計2回で20,000円)の費用助成です。
※医療機関が設定する接種費用との差額は、被接種者にご負担いただきます。
当院では、1回接種で12000円の自己負担となり、2回接種で合計24000円の自己負担となります。感染阻止のためには2回の接種が必要です。
※費用助成額は一律であり、生活保護受給者等への自己負担免除対応はございません。
【予約方法】
窓口またはお電話にてご予約をお取りします。ワクチンの在庫状況により、予約日が前後する可能性があります。ご了承ください。
【接種間隔】
1回目の接種から2ヶ月あけて2回目を接種します。2回目はできれば2か月後が望ましいですが、遅くなった場合でも6か月以内に接種しましょう。1回目が終わったときに、2回目の予約をお取りします。予約をとることによりワクチンの確保がしやすくなります。
よくある質問
Q:以前帯状疱疹になったことがあるのですが、ワクチンを打ってもよいですか。
A:帯状疱疹ウイルスは、神経節に潜伏しており、体調悪化時に神経を通って皮膚に出現して発症します。以前帯状疱疹になったかたも、ワクチンのよい適応です。
Q:帯状疱疹ワクチンは以前にも受けたことがあるのですが、何年経過していれば、今回のワクチンを接種できますか?
A:不活化ワクチンシングリックスは、2020年から日本で接種が始まっております。以前うけたワクチンが生ワクチンだとすると、接種後5年経過すると効果が減弱すると考えられますので、5年がシングリックスを受ける目安と考えられます。
Q:世田谷区民が助成の対象ということですが、どのように確認をしますか?
A:接種日に世田谷区に住民票がある方が対象です。身分証明書(国民健康保険証、運転免許証、マイナンバーカード)にて窓口で確認をし、助成券に住所を正しく記載していただきます。世田谷区に住民票がない方は助成は受けられず、自費での接種になります。