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糖尿病腎症

糖尿病腎症は、血糖値が高い状態が続くことで、腎臓の働きが弱くなる病気です。進行すると最終的には、腎不全に至り、さまざまな合併症をきたしやすくなります。

腎臓の中には、直径150μm, 大きさにして髪の毛一本分の直径ぐらいの大きさの、糸球体というちいさな血管の塊が、片方の腎臓に100万個存在しているといわれております。

 

高血糖が続くと、糸球体が障害をうけ、腎臓の機能が低下しますが、腎不全に至るまでには10年以上の期間がかかると考えられております。ただし、尿中にわずかな尿蛋白が検出される、微量アルブミン尿という状態が腎症の初期と考えられており、この微量アルブミン尿陽性の状態は数か月高血糖が続いても生じると考えられます。

糖尿病腎症はゆっくり段階的に進行するもので、急におしっこが出なくなって腎不全になってしまうことはありません。そういう急性の腎不全は、ほかの原因を考えます。

尿蛋白がクリニックの機械でプラスになるか微妙なぐらいのレベルで、尿中アルブミン尿が30mg/gCrを超えてくると早期腎症(腎症2期)となります。さらに、持続的に蛋白尿が認められるようになると腎症3期です。3期の状態がしばらく数年以上続いて、血清のクレアチニンが低下するようになると腎症4期です。腎臓の尿生成、水分排出能力が低下し、血清カリウム値が上昇するようになり、透析を開始すると腎症5期となります。

糖尿病腎症は、3大合併症のなかで、最後に進展してくると考えられ、治療目標に達成していない状態であっても、腎症が進展するには10年かかると考えられます。

当院では、腎症の診断に大事な項目である、血清クレアチニンと尿中微量アルブミンを検査しております。

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