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バセドウ病

以下のような症状でお困りの方はいらっしゃいませんか?

  • 動悸(心臓がドキドキする)
  • 暑がり、汗かき、手の震え
  • 息切れ、疲れやすい
  • 体重減少(食欲あり)

以上のような症状がある方は、バセドウ病(甲状腺機能亢進症)かもしれません。

バセドウ病は、一般人口成人500人に一人の割合で発症すると考えられており、全体の80%は女性です。20歳前後から中年にかけての発症が多いですが、高齢者にも認められます。

上記のように、動悸や、動いた時の息切れ、暑がり、汗かき、手の震え、体重の減少が典型的な症状ですが、腹痛などの症状で精査して見つかる場合もあり、疑ったらまず甲状腺機能を測定することが重要です。

バセドウ病の原因

バセドウ病の原因は、血液中にTSH受容体抗体(TRAb)という抗体が生じ、これが甲状腺表面にある受容体を刺激することで、甲状腺が腫大し、機能的にも異常に亢進し、甲状腺ホルモンが過剰となると、上記のような症状が生じます。

まず、甲状腺のはたらきを抑えるお薬である、MMI(メルカゾール)やPTU(チアマゾール)というお薬を使います。このお薬は、甲状腺ホルモンを作る段階に作用して、合成をブロックして、血液中の甲状腺ホルモンを減らす作用があります。副作用が起こらなければ、多くのバセドウ病患者さんで、甲状腺機能を正常化することが期待できます。

妊娠中、または妊娠する可能性のあるバセドウ病患者さんに対して

皮疹や肝機能障害などの副作用はPTUがMMIと比べが頻度が高く、甲状腺を抑える力はMMIが強いので、単にバセドウ病の治療としては、できればMMIを使いたいところです。しかし、MMIは妊娠初期には胎児奇形の発生率が4.1%であったと報告されており(PTU群で1.9%, コントロール群で2.1%)、妊娠初期でどうしても薬を使いたい場合はMMIを避けて、PTUを使います。

授乳中の場合、PTUは6錠まで問題なく使えますが、メルカゾールは1日2錠までなら母乳中の移行は少なく問題なく使えます。3錠以上なら、授乳までの間隔を内服から6時間空けると使うことができます。

現在妊娠していなくても、妊娠可能年齢でバセドウ病と診断され治療が必要な場合、妊娠の希望があるかを伺います。妊娠が気づいた時には妊娠2-3か月に達しているため、心臓や神経系ができてゆく器官形成期に達してしまいます。MMIの暴露を減らすため、妊娠希望があれば、また妊娠する可能性があれば、あらかじめ妊娠する前からPTUに変更します。ガイドラインでは、MMIは妊娠5週0日から9週6日まで避けることが推奨されております。

TRAbが低値の活動性の低いバセドウ病に対する、MMIからヨウ化カリウムへの変更も可能です。

 

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