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婦人科疾患の初期対応としての漢方

20代から40代の比較的若い女性は、月経痛や月経前症候群などの婦人科疾患で悩む人が増えていると思います。

婦人科はどうしても内診のイメージがあり、敷居が高く、受診が難しく感じる若い方も多いと思います。40代になると更年期症候群によるホットフラッシュや異常な発汗に悩まされている方が多いです。そういう方こそ、まずは漢方外来を利用していただきたいと思っております。

  • 桂枝茯苓丸

子宮筋腫、子宮内膜症を持っている方は特に桂枝茯苓丸がファーストチョイスになります。

とくに月経の量が多くて、塊のような月経血が出たりする場合に、桂枝茯苓丸を処方します。桂枝茯苓丸は駆瘀血剤、つまり、瘀血(子宮や骨盤に溜まっている古い血)を取り除く作用があります。腹痛がある方に、腹診をしますと、臍の近くの左右の臍傍部を押すと痛みがあります。こういった場合、お血(漢方でいうところの血流不全)があると判断して、桂枝茯苓丸を用いる目標になります。

  • 加味逍遥散

月経前にすごくイライラしたり、気分が落ち込んだり、夜眠れないという症状が出る方がいらっしゃいます。

生理前になると、家族や同僚に当たり散らしてしまうなどの精神症状に対して、加味逍遥散を処方します。

加味逍遙散は、気(柴胡、山梔子)血(芍薬、当帰、牡丹皮)水(茯苓、蒼朮)の生薬をバランスよく含んでおり、特別な生薬はありませんが、とても効果を実感できる漢方の一つです。

  • 当帰芍薬散

当帰芍薬散は、女性のあらゆる体調不良に有効な可能性がある漢方薬です。血を補う当帰・芍薬、水があふれた状態である水毒を改善する茯苓・朮・沢瀉を含有しております。特に、月経に伴う頭痛・めまいなどの症状に有効です。当帰には体を温め血液を循環させる作用があり、冷え性やむくみにも効果があります。

体重減少に伴う月経不順でつらい方にもまずは当帰芍薬散を使います。

・婦人科への橋渡しを

以上、漢方治療の例を説明しましたが、婦人科領域でも西洋医学と漢方は両輪であり、漢方だけで婦人科疾患を治療することは難しいです。

漢方薬のみで改善しない方や、重症な婦人科疾患が疑われる方で、婦人科への紹介が必要な方については、お近くの婦人科を紹介しております。たとえば激しい月経痛で悩んでおられる方に対しては、中等症以上の子宮内膜症であることが多く、ジエノゲストや低用量ピルというお薬が有効性が高く、ご説明の上、婦人科の受診をお勧めしています。過多月経については、子宮筋腫の可能性もあり、一度は受診をお勧めします。

更年期障害も漢方で効果が不十分な場合、ホルモン補充療法の適応があり、これは婦人科の受診が必要になります(婦人科を受診したのちに、当院で処方を継続することは受け付けております)。

当院は、婦人科疾患の初期対応と、中等症以上の方を婦人科につなぐ架け橋の役目を果たしたいと考えております。

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