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ワクチンを打ったら、どれぐらいの期間効果があるんですか?

[2023.05.18]

先週から、令和5年度コロナワクチンの予約を受け付け始めたところ、想像以上の予約希望者がいらっしゃり、現在予定枠が埋まって初診の予約受付をいったん終了しております。

患者様によく聞かれることですが、コロナワクチンをうったら、ワクチンの有効期間はどれぐらいあるのでしょうか。

新型コロナウイルスの蔓延が始まったのは2020年初めごろからで、同年4月から5月にかけては世界中でロックダウンを経験しました。そして、2021年5月から新型コロナワクチンが開始となりました。そのとき、私は以前勤務していた病院で、コロナ病棟を担当しておりました。10-15名の陽性患者さん、主として中等症以上の方を診療しておりましたが、第1回目のワクチンが高齢者から開始され、だいたい高齢者にいきわたった段階で、コロナ病棟から高齢者がいなくなりました。入院患者はワクチンを打っていない比較的若い人だけになりました。それまでは、入院の多くは高齢者でしたので、そのときに、このワクチンは本当に効くという実感を持つことができました。ところが、半年ぐらい経過しますと、2回ワクチンを打ったはずの高齢者が、また入院するようになりました。このとき、やはり、このワクチンによる効果は、だんだん薄れてゆき、また感染するようになるということも肌で理解できました。

実際に現在のオミクロン株も亜種が次々と出てきておりますので、当初のワクチン株よりもスパイクたんぱくが変化しております。ウイルスの変異の影響も踏まえると、はやり半年ぐらいで感染予防効果は薄れていくと考えられます。従いまして、現在、①高齢者 ②基礎疾患のあるひと ③医療従事者 については年に2回、それ以外の低リスクの方は年1回という接種頻度が定められたと考えられます。

ワクチンを打とうか迷われているかたには、私は打った方がよいのでは、と言っています。ワクチンや薬というものは100%の安全性は担保できませんが、メリットがデメリットを上回ると専門家が判断して、認可されているものばかりです。ワクチンは集団免疫を高めるのが本来の目的ですから、打つ人が多いということは集団にとって良いことです。一方で、発熱などの副反応がつらくて打つのをやめたという方もおられます。副反応には個人差がありますので、患者さんごとの選択を私は支持しています。

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