スマートフォンから離れる
私がスマートフォン(最初はiPhone 3Gでした)を使い始めたのは、2011年のことだったと記憶しています。
ブラジリアン柔術の練習後に若いインストラクターの方が、楠さん、これiPhoneっていうんですけど、これすごいですよ。これで練習や試合の動画が撮れるんです。ほかにもいろんな機能があってすごいです。といってiPhoneを紹介され、新し物好きの私はすぐ購入しました。その後11年iPhoneと生きてきました。ずいぶん便利な相棒で、ナビゲーションシステムがあったり、撮った写真を管理したり、SNSをやったり、私のさまざまな欲は満たしてくれました。しかし、振り返ってこれで何かを生み出すことがどれほどあったかというと、非常に心もとない気持ちになります。何かを生み出すにはある程度の時間と熱意を一点に集中させることが必要だと思いますが、スマホを触っていると、常にほかの情報が同時にはいってきて気が散ってしまい、気が付くと違うことをやっていて時間だけが過ぎていることがよくありました。生産性が低下してしまうのです。
スマホを触るという習慣は非常に中毒性が高いものと思われ、うまく付き合っているひともいらっしゃるとおもいますが、私のようにスマホに使われているような方もいらっしゃると思います。
アップルの創業者スティーブ・ジョブズは、自らの子供にはスマートフォンを持たせなかったという逸話があり、信ぴょう性はわかりませんが、ありうる話だと思っています。酒好きが酒屋になるな、というようなものでしょうか。イギリスのミュージシャンのエド・シーラン(Shape of you などの曲が売れました)が先日なにかのインタビューで、スマートフォンを持つのをやめたという発言をしていてびっくりしました。私もスマホを持たない!という選択肢はさすがにできませんが、普段iPhoneは裏返しにして手の届かないところにおいておく、程度の対応はしてみようと思っています。皆様はスマートフォンとどのように付き合っておられるでしょうか。診察室でお話を伺えれば幸いです。