レントゲン撮影でわかること
当院は、レントゲン装置を置いております。レントゲンからはさまざまなことが分かります。最近の糖尿病専門のクリニックでは、レントゲン装置を置いていないところもあるということですが、わたしはレントゲン装置は絶対に置きたいと考えておりました。
レントゲンを撮影すると結構さまざまことが分かります。手足のむくみでこられた方はレントゲンを撮影しますと、心不全が見つかることがあります。逆に、レントゲンで心拡大や肺のうっ血像がなければ、心臓に由来するむくみでないということができます。
便秘を訴える方に腹部のレントゲンを撮ることがあります。腸の一か所が詰まっている状態をイレウスと呼んでいますが、イレウスになりますと、腸に水平面が見え、これをニボーと呼んでいます。イレウスがあれば総合病院の外科に紹介する必要があります。
クリニックは、必要な患者さんを高度医療のできる病院につなげる橋渡しの役割を果たします。そのためにレントゲン装置は必要なツールです。
胸部レントゲンの1回の被ばく量は0.05mSv(ミリシーベルト)程度とされており、これは東京ハワイ間の飛行機に往復で乗った時にうける宇宙線による被ばくと同程度とされております。したがって、レントゲン写真1枚程度の被ばく量は微々たるものです。レントゲン撮影の補助には看護師や臨床検査技師が入りますが、実際の撮影と写真の読影は医師が行っております。クリニックを開院して、レントゲン写真の重要さがさらに分かった気がいたしております。必要に応じて、CTやMRIを撮影するために他院に紹介させていただいたりしております。