橋本病
以下のような症状でお困りの方はいらっしゃいませんか?
- 全身のむくみ
- 寒がり
- 皮膚乾燥
- 体重増加
- 便秘
- 気力低下、だるい
その場合、甲状腺機能低下症(橋本病)かもしれません。
橋本病とは
橋本病は、バセドウ病と同じく自己免疫疾患です。橋本病に関連する抗体は2つあり、サイログロブリン抗体(Tg抗体)と甲状腺ペルオキシソーム抗体 (TPO抗体)がありますが、なんと、成人人口の2割の方が、これらの抗体のどちらかを持っているといわれております。
抗体を持っている方は、甲状腺エコーをしますと、何らかの橋本病の変化が認められます。しかし、橋本病のうち、すべてが甲状腺機能の低下が起きてくるわけではありません。10人に一人は、甲状腺機能低下症を生涯のうちどこかで発症しますが、残りの方は、生涯無症状です。つまり、一般人口の100人に1人か2人は、甲状腺ホルモン製剤の内服が必要な甲状腺機能低下症を発症します。
橋本病の治療
治療は、T4製剤であるチラーヂンSを1日1回内服します。チラーヂンSの体内半減期は7日と長く、一日1回の内服でOKです。初めて甲状腺機能低下症と診断された患者様には、チラーヂンS 1日当たり25μgの少量から初めて、1か月ごとにホルモン値を確認しながら、ゆっくりと正常化を目指します。年季が入った橋本病で、ご自身の甲状腺でホルモンをほとんど作っていない場合は、おおよそ1日当たり100μgの甲状腺ホルモン補充が必要と言われております。